弦の種類と選び方
弦楽器を弾く上で欠かせないのが弦です。
エレキギター弦の場合、ピックアップとの間で電磁誘導を起こす必要があるため
金属を用いる必要があります。
金属である以上、
錆が発生してしまうため弦は消耗品になってしまいます。
交換時期はプレイヤーによって様々ですが、音が鳴らなくなる等の不具合が生じるわけではないので、
始めのうちは「弦が切れたら交換する」という認識でも大丈夫です。
安くない消耗品なので長持ちしてくれるよう工夫をしたいところです。具体的には
練習が終わった後に柔らかい布で弦を拭く習慣を持つといいかと思います。手垢と汗を除去できるので弦の劣化速度を遅らる効果があります。
錆が進行すると切れやすくなり、音程が狂う原因にもなるので
予備の弦を買っておく事が望ましいです。
1.種類
(1)通常弦
ニッケルスチールで製造された一般的な弦です。
指の汗などで錆びやすいのが欠点ですが、
音色に癖がなく現在でも重用されています。
(2)コーティング弦
弦の周りに特殊な加工を施したのがコーティング弦です。
少しこもったような音色で好き嫌いは分かれますが、
通常弦に比べて飛躍的に寿命が長くなるのが魅力です。
寿命が長いものの加工に手間を要するため価格が上がってしまいます。
2.チェックポイント
(1)弦の太さ(直径)
弦の太さは、プレイスタイルによって好みが分かれるため様々なゲージが作られています。
始めは弾きやすくバランスの良い「09-42」表記の弦がおすすめです。
「09」とは「0.009インチ」の略です。「
0.001インチ=0.0254ミリ」なので数値が一つ増えるごとに約0.025ミリ直径が太くなります。
細い弦(08-38等)は音色がブライトでピックで弾く際の抵抗が低いので速弾きやテクニカルな音楽を好むギタリストに使用されています。
逆に
太い弦(10-46等)は、ピックで弾く際の抵抗が強く弾きづらくなってしまいますが、より力強いサウンドになるため音色にこだわるギタリストに
重用されています。
(2)弦の長さ
価格重視の安価なメーカーの弦ではコストの事情から弦長をギリギリに設定します。
ギタの長さが
ロングフレットの場合、
長さが足りずに使い物にならない事があるので事前確認が必要です。
弦の太さと異なり長さは表記されていない事が多いのでメーカーを覚える必要があります。
下記に挙げているような
有名ブランドのメーカーはそのような不具合は発生しないので安心して購入できます。
(3)素材
エレキギターの素材はニッケル・プレーテッド・スティールが使用されています。
この素材は
合金なので各メーカーによって金属の配分が異なり、結果として音色に個性が生まれます。
。
3.代表的なメーカー
(1)ERNIE BALL(アニーボール)
癖がなくバランスのとれたサウンドを特徴にしているので、
ロック・カントリー・ポップミュージックまで幅広くジャンルを選ばず使用できます。
(2)D'addario(ダダリオ)
独特のサウンドで世界中のミュージシャンから圧倒的な支持を得ています、
弦の張り間違えないように各弦のボールエンド(末端)が色分けされています。
入手しやすさとリーズナブルな価格も魅力。
(3)DR(ディーアール)
どんなジャンルにも合うオールラウンドな弦として設計された。
丸い芯線を用いた古くからの工法だが、高価な材と高度な技術で製造することにより、
高い柔軟性と耐久性を実現している。
(4)Dean Markley(ディーンマークレー)
いち早く「クライオ処理」を取り入れた弦です。クライオ処理とは超低温で冷却することにより、
分子配列を安定させる製法です。硬質でクールな音色が多くのギタリストに好まれています。
(5)Fender(フェンダー)
半世紀以上の歴史を持つフェンダー社製の弦。滑らかな感覚と大きなダイナミクスが特徴。
太く柔らかいトーンはシングルコイル系ギターに最適。
(6)Gibson(ギブソン)
スウェーデン・スティールの六角形の芯線にニッケル巻線を巻くことで、
カリッとしたアタック音とウォームなトーンを両立。
(7)ELIXIR(エリクサー)
超極薄ナノウェブコーティングを施してあるので錆びにくいです。
独特の迫力あるサウンドが特徴で、程良く押さえられたフィンガーノイズが魅力的な高級品です。
4.おすすめ弦(09-42弦)
(1)通常弦
(2)コーティング弦
(3)お買い得セット弦