ネックの長さと太さを確認する
1.ネックの長さ
楽器のナット(ゼロフレット)からブリッジまでの長さのことを「スケール」と呼びます(ナットから12Fまでのことを指す場合もあります)。
この「長さの違い」によって演奏性やサウンドが変わってきます。
(1)ショートスケール
長さ
609.60 (mm)
特徴
ミディアムスケールと同様の調律(チューニング)にするためには
「弦を太くして音程を下げる」か「弦の張り(テンション)を緩めて音程を下げる」必要があります。
そのため、
低音が強く、
優しい音色になる傾向があります。また弦の長さが短いため
サスティン(音の伸び)が短くなるのも特徴です。
(2)ミディアムスケール
長さ
628.75 (mm)
特徴
ショートスケールとミディアムスケールの中間特性を持っています。
(3)ロングスケール
長さ
647.70 (mm)
特徴
ミディアムスケールと同様の調律(チューニング)にするためには「弦を細くして音程を上げる」か
「弦の張り(テンション)を強めて音程を上げる」必要があります。そのため、
高音が強く、
張りのある音色になる傾向があります。また弦の長さが長いため
サスティン(音の伸び)が長くなるのも特徴です。
2.ネックの太さ
(1)ネックの幅
ネックの幅は狭いもので42(mm)、広いもので45(mm)程度になります。ネックの幅は太い程、低音が豊かになり、サスティン(音の伸び)が長くなります。
ギターのネックはボディ側に近づく程に幅が広くなります。そのため、図り方は、0フレット(ナットの幅)を計測するのが一般的です。
(2)ネックの厚さ(形状)
ネックの厚さ(形状)は、いくつかの種類があります。厚い程に低音が豊かになり、サスティン(音の伸び)が長くなります。
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Uシェイプ(スタンダードU)
ギターを高く持ち、ソロやヴォイシングなどで指を大きく広げるプレイヤーが弾きやすいようにしたタイプ。
中央に親指を置くプレイヤーには最適だが、中央よりも上に親指を置く場合は角の部分が親指に当たるので弾きづらく感じやすい。
A
Thin U(Cシェイプ)
Vシェイプの頂点を角を丸くし握りやすく改良したタイプ。 どんな弾き方のプレイヤーでも順応しやすいスタンダードなシェイプ。
B
Thin Flat(オーバルシェイプ)
通常のCシェイプよりもさらに汎用性が高い。
名称自体はモダンCやUなどメーカーによって混在している。
C
Vシェイプ(船底シェイプ)
中央に親指を置くプレイヤーにとっては角が当たるので相当弾きにくく感じるシェイプ。
D
Vintage V
最も太いネックの種類で、音の伸び(サスティン)が長く美しい。
※総括
ネックの長さと太さは、確かに音色に影響しますがあまり過剰に気にする必要はないと思います。
手の形や長さによって弾きやすいギターは変わってくるので演奏性でギターの選択を考えた方が無難と考えます。
手の小さい女性の方などはショートスケールかミディアムスケールを使用する場合が多いです。
形状につきましては、基本的に薄い形状のものが弾きやすいといわれています。